二丁目に転がる覚え書

語感の良さと ちょっとの思想

音楽の聴き方〜Kikikata of the ONGAKU〜その2

前回は、21世紀を生きる文明人としての我々が、音楽とどう関わっているか、の触りの部分をお話した。

 

ぶっちゃけ、今の時代、どうすか、周りで「音楽好きっす!」って、何のためらいもなく言う人、そんないる?

 

“好き”って言うと抽象的だけど、例えば、「必ずあのアーティストのCDは買う」とか、「ちょっと興味があったんでCD買ってみた」とか、「好きなアーティストのコンサートやライブには結構に行ってます」とか。ねぇ、いる?

そういう人、身近にどれくらいいるだろうか?

 

え?いる?あっそ。

 

まぁ、いいや。

 

なんか“音楽が好き”っていうことが、昔に比べて“特別なこと”になってきているような気がするんだな。

言ってしまえば、鉄道模型とか釣りとかみたいに“一部の人の趣味”みたいな感じっていうの?

 

「え〜そんなことないよ〜」

 

と思った方、じゃあ、初めて会った人に

 

 

ゲスの極み乙女が大好きで、CDは持ってるし、ライブは絶対観に行ってます!」

 

って、言われたら、どう思う?

 

“あー、そういう趣味の人なんだ”

 

って思っちゃわない?

 

え?思わない?

 

あっそ、まぁいいや。例えが悪いか。

 

んじゃ、

 

「○○○が大好きで、CDは全部持ってるし、ライブは絶対観に行ってます!」

 

の、○○○の部分に、適当に思いついたアーテストの名前入れてみてよ。

意外と、どんなアーテストの名前を入れても

 

“あー、そういう趣味の人なんだ”

 

って思っちゃわない?

 

関係ないけど、熱狂的に好きだと、日本ではなぜか“信者”と呼ばれてしまうんだよね。

まぁ、バンドによってファンがキモいヤツらもいるんだけど。

 

とにかく、昔は、もっと当たり前に音楽が身近にあって、CDやレコードやビデオなんかを買ってみんな楽しんでたような気がするんだよな。

 

んで、“音楽との関わり方”なんだけど、ハッキリ言って今の時代

 

“音楽はタダで聴くもの”

 

ですからね。

 

インターネットの発展に伴って、YOUTUBEとかニコニコ動画とかの媒体が一般家庭に普及している昨今。今やスマートフォンの普及で個人のポケットの中にまで“無料ミュージック”が普及してしまってるし、spotifiとかの音楽アプリや、radikoなんかのインターネットラジオの台頭で、今やボタン一つで音楽なんか無数に溢れ出てくるんだな。

 

アテクシがちょうど大学生時代にですね、YOUTUBEを知りましたんです。まぁ、初めて観た時はビツクリしましたですね。

 

え!?これ全部タダで見れんの!?

 

って。

 

汗水垂らして、金塊を掘り当てるがごとく探し回っていた海外ロックミュージシャンのライブ映像がですよ、ザクザク出てくるんすよ!

今まで、深夜のBSなんかで、ごくたまぁ〜に放送してたライブ映像を、眠い目をこすりVHSの前に正座して、定刻に“録画ボタン”を押して、やっとゲットできていた物を、キーボードをパチパチっとやれば数秒で観れるんすよ!?

 

そんな社会になったもんだから、今の人たちって、音楽を判断するタイミングが早いじゃないかな、と思う。

 

“あ、コレ、自分に合わないな”

“こういうジャンルが聴きたいんじゃないだよなぁ”

 

そう思いながら、次々と別な動画に飛びまくる。

 

アテクシが若い頃なんか、インタラネットも、もちろんスマホなんかもなかったから、アーテストに関する事前情報なんかも乏しいし、Amazonなんかないから、買いたいCDも売ってないしで、一回一回のCDの購入が“真剣勝負”だったんすよ。ハングリーだんたんす。自分。あ、いやアテクシ。

 

今や、事前にWEBでアーテストに関する情報を調べテーノ、YOUTUBEで視聴しテーノ、良かったらAmazonで買ウーノ、みたいな黄金のルートができているんでないかな。

 

アテクシなんか、買ったCDが少々“ハズレ”でも、せっかく大切なお小遣いを貯めて買ったものだから、しばらく我慢して聴いたもんだよ。

 

何回も聴いてるうちに、「あれ?コレ意外とカッコよくね?」って思ったりしてな。

 

歌や音楽を深く味わう、ということが今よりできていたかもしれんなぁ…と、数々の山を制覇してきた登山家のように遠い目をして思う訳ですよ。

 

だから、YOUTUBEなんかダメダメ!あんなの子どもに見せちゃ!今すぐWi-Fiとかモデムの電源をブチ抜いてください。

 

あー、今回もなんか熱く 書き走っていたら、予想以上に長くなってしまった。

何、マンダムって。

 

たぶん、その3、その4に続く。